日本全国空き家が増えていますねぇ。その背景はさまざまですが、空き家予備軍が相当数あることも忘れてはいけません。そんな中で近年増えているのが、所有者はご存命だけど、施設に入っていて空き家になっているのでご子孫が自宅として使用するというパターン。ご依頼人がお子さんかお孫さんかということです。

使用者である子や孫が発注者となって契約する場合、注意が必要なんです。あくまで所有者の資産なので、その資産に対して資金を提供することになるので贈与に値します。となると贈与税の対象になる訳です。

贈与税は現金という資産だけでなく、固定資産にも適用されることをご存じない方も少なくないのではないでしょうか。

贈与税は1月1日から12月31日までの1年間で基礎控除額である110万円を超える分に対して贈与額に応じて課税されます。これは夫婦間などの家族同士でも該当し、20歳以上の直系卑属であれば「特別贈与財産用」として軽減措置が適用されます。税率は国税庁HPに記載されている通りです。

例)父から子または祖父から孫へ1,000万円贈与した場合

①1,000万円-110万円(基礎控除額)×30%-90万円(控除額)=177万円

注意が必要なのは同じ家族内でも直系卑属に該当しない場合です。具体的には夫の父からの贈与子から親孫から祖父などが当てはまります。

 

通常では考えにくいことですが、住宅リフォームならあり得る話になるので覚えておきましょう。同条件で例を見ていきましょう。

②1,000万円-110万円(基礎控除額)×40%-125万円(控除額)=231万円

①の特別贈与財産用と②の特別贈与財産用では54万円異なります。

とは言え、人口も世帯数も減少している昨今では、嫌でも相続予定のご子孫はいるでしょうし、所有者がご存命の間にリフォームを検討される方も少なくないはず。そんな時どうすればいいか。一番は所有権を移転するか、共同の持ち分にしてしまえば自分の資産となるわけですから、そこに自分の資金を使う事に贈与となることはありません。登記費用と所有者、他の相続者の承諾は必要となりますが、具体的なリフォームプランを検討する前に、一旦考える必要があります。

最も、贈与税が課税されるだけの話ですから、所有権を移転しなくてもできないことはありませんが、せっかくならリフォームに資金を充てるべきでしょう。

 

まとめると子から父、孫から祖父への贈与税が関わるリフォームの賢い手法としては主に3パターンが考えられます。

①所有権移転をする(登記費用別途)

②所有者に契約と初期費用捻出を依頼し、基礎控除額110万円以内ずつ所有者に贈与(返)していく

③契約者が支払い贈与税を納税する

自身の立場と関係者の事を考慮し最適な方法でリフォームすることをお勧めします。その他、特殊パターンはお問い合わせください。