リフォームやリノベーションをする時にいつも気になるのは「予算」ですよね。この予算と相反するのが「希望」です。最初は予算と言いつつも実物を見たりプランニングをしていくと希望がどんどん膨らむものです。と、同時に予算もどんどん膨らみます。でもこれ普通なので安心してください。

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まず、誰もが先に考える「予算」ですが、実は予算をきちんと確保してからの相談なんてなかなかできないもの…。何をするかによって変わってきますが、専門家の意見を取り入れてみないと自分が叶えたい希望と、考えている工事がイコールになっているかどうかは別問題ということです。というのは、リフォーム資金において検討段階と実施段階では4割もの開きがあることが、住宅機器メーカーLIXILの調査で分かっているからです。

検討者自己資金平均:176.3万円
実施者自己資金平均:249.1万円
検討者と実施者の差:   72.8万円

出典:㈱LIXIL “住宅リフォーム事情とリフォーム資金”に関する意識調査

 

実質掛かる費用は検討段階のおよそ1.4倍という結果。こればかりは個人的な感想でもなんでもなく、調査結果なのでこれは受け入れるしかないでしょう。ではなぜこういう結果になるのでしょうか。ありがちな理由を3つご紹介しましょう。

 

1.検討しているうちにアレもコレも良く見えてきた

とってもありがちですね。プランニングやショールームなどを見ているうちに想像が膨らみ、当初は想定していなかった部分について検討してしまうものです。特にリフォームは場所に区切りが付けにくいことから「ここまでやるならこっちも…」と欲が出てしまいますよね。契約までの段階でもありがちですが、工事が始まってからもよく追加工事希望は絶えません。実際部屋が出来上がってくると優先順位が低かった場所や、全く手を付けるつもりがなかった場所まで気になり出し、希望と予算はさらに膨らむことが多いのです。年々商品や施工手法、考え方が多種多様になっていることからリフォームやリノベーションを検討して「変更増減はあるもの」と認識していいでしょう。

 

2.広告を鵜呑みにしていた

よく折込チラシやWEB広告で「特価品!通常〇〇円のところ〇〇円!」などと目にしますよね。その特価の数字だけが頭にインプットされてしまい、注意書きは見落としてしまいがちです。よくあるのは「工事費別途」と「標準工事費込」の罠。と言ったら語弊がありますが、リフォームは既存状態に応じて提案方法や工事手法が変わるため、業者側でも広告でズバリ!な総額は伝えきれないのです。

例えばユニットバス標準品の特価商品で39.8万円(工事費別途)と出ていたとしましょう。この場合はあくまで商品(標準品)だけということ。既存解体費用、設備工事費、電気工事費、木工事費、内装工事費、土間コンクリート工事、処分費、養生費などは別途です。既存にもよりますが、ユニットバス化は工事費の方が高くなるケースもありますので注意が必要です。加えて「標準品」にも注意しましょう。ユニットバスの標準品には窓がありません。出入口ドアは折れ戸が標準、浴室乾燥暖房機、手すり、窓枠、引き戸などは全てオプション扱いになります。

 

3.付帯工事を考えていなかった

これもありがちですね。分かりやすく内装工事でフローリング(床)張替とクロス(壁紙)張替で例えましょう。

Q. 内装をリフレッシュしたいあなたはざっくりリフォーム店にフローリングとクロス工事の㎡単価を聞いてみました。大体の単価は掴めたので、自分なりに計算してみたところ「よし、これならできそうだ!」と目論み、いざ見積依頼をしてみましたとさ。結果はビックリ仰天…目論みが大外れ…。さて、一体なぜこのような事が起きたのでしょうか。

A. リフォームで見落としがちなのは「付帯工事」です。今回の例を見てみると、壁紙と床を交換するわけですが、床の上や壁に設置されているものを見落としていませんか?例えばキッチンや洗面化粧台、固定式の暖房器具、エアコン、照明器具、スイッチなど、実は床・壁・天井には何かしらの機器が取り付けられているはずです。これらを脱着する費用を見落とすことが大きな誤算となってしまうのです。それから養生品や処分費などの経費、金額的にも大きなウェイトを占める消費税なども合わせると予想外な出費となってしまいます。

さて、ケースバイケースはあるとして見落としがちポイントを3つ挙げたわけですが、リフォームやリノベーションを検討する上でWEB情報や知人からの情報などである程度予算感を見出します。ただ、自宅に当てはめてみると、意外と予想が外れたり、掛けるべきポイントが他とは違ったりで、計画通り進まないことも多々あることでしょう。そんな時は専門家と相談し、「もともと何を改善したかったのか、何を叶えたかったのか」という原点に戻り、進めてきた中で出てきた要素を一度整理して取捨選択する、最終的にはそうった作業が重要になってきます。優先順位を明確にすると予算に近づいていきます。

 

まとめると専門家との相談の中で下記のような流れになります

①予算はイメージで構わない
②希望を全て出し切る
③希望を実現するための要素が揃い意気揚々
④予算オーバーに陥り意気消沈
⑤実はここからが本当の相談開始
⑥リフォームやリノベーションの動機を再確認
⑦要素の中から優先順位を決定
⑧取捨選択を経て希望と予算の擦り合わせ

予算がオーバーすることは自然なことです。大きな買い物ですから、一喜一憂せず、焦らず、淡々と打ち合わせを重ねていくことで納得できる暮らしが実現できるでしょう。