新築、リフォーム問わず、見積書に記載されている「諸経費」。企業ごとに5%~15%とその幅も広く、そもそもの金額が大きいだけに諸経費の金額も自ずと大きくなります。加えて消費税となると売価の約2割が工事費以外の費用となるので「諸経費って必要なの?」と思う方も少なくないでしょう。何かしらの経費であることに違いはなさそうですが、分かりにくい表現をわざわざするのはなぜでしょうか。まずは不明瞭な正体を見てみましょう。

諸経費とは

大きく分けて2つに分かれます。

①現場管理費(現場直接経費)

・租税公課  :印紙代、官公署手続き費用等
・保険料   :火災保険、工事保険、賠償責任保険等
・施工図作成費:施主に渡す図面以外に必要な施工用
・通信交通費 :元請けと協力業者の間で必要な通信費、交通費
・補償費   :騒音、車両通行に伴い主に近隣などの第三者への補償費

②一般管理費(現場間接経費)

・事務用品費 :提案書、見積書、図面作図にあたり必要な事務消耗品費
・減価償却費 :車両や機械等の償却費
・保険料   :瑕疵保険等の損害保険
・契約保証費 :契約の保証に必要な費用
・通信費   :支店間や本社間に必要な通信費、交通費
・雑費    :社内打ち合わせの費用

 

これらは一般的に経営に必要な要素であり、年間を通して必要な経費なども含まれるため、細分化しにくい構造になっています。また、建設業は多数の業者が一つの現場で一つの商品を作り上げていきますので、業者間の打ち合わせや、複数業者での事前の現地確認や現場調査が必要となります。よって企業ごとに一定の割合の間接経費=諸経費が必要になるのです。

材料費や工事費だけでは新築やリフォームは完成しません。施主が安心して任せられる施工体制を整える上で必要な経費となります。諸経費が高いからとか安いからとかではなく、決められた費用、工期の中で第三者(近隣や歩行者、一般車両)に迷惑を掛けることがないよう、また、不測の事態に対応できるよう必要な経費ということを覚えておきましょう。